動物にマッサージ治療や鍼治療があるように、カイロプラクティックも存在します。
犬や猫といった身近な動物達がペットの枠を超え、家族の一員として認識される現代において彼らの「生命」を支える為にカイロプラクティックは北米やヨーロッパにおいて確かな貢献をしています。

動物に対するカイロプラクティックはカイロプラクティックの創生期のころから頻繁に行われていました。 ただし、この頃のアニマルカイロプラクティックは人間に対するカイロプラクティックの有効性をリサーチする役割が強かったようです。

それから時が経ち1980年代にカイロプラクティックと獣医師の資格を持ったＤｒ．シャロン・Ｌ．ウィロビー（Sharon L. Willoughby） によって動物の為のカイロプラクティックがアメリカで専門学として確立されました。
このアニマルカイロプラクティックはアメリカにおいてポストグラジュエイト（大学院レベル）であり、ＤＣ （ドクター・オブ・カイロプラクティック）か獣医師の資格を取得しなければ専攻できません。
ここでは主に馬、犬、猫のカイロプラクティックと獣医学を学びます。
カイロプラクティック自体が法制化されていない日本においては正規のアニマルカイロプラクティックの資格を取得した者は極僅かです。

動物は一般的に人間よりも「生命力」が強いといわれています。それは彼らが我々人間よりもより「本能的に生きている」からといえます。

しかし、人間社会に溶け込みすぎた現代においては彼らの強みもあまり役に立たなくなってきているように思います。 その結果、動物にも人間と同じような現代病が多くみられるようになりました。

それによって従来の薬や物理的治療では解決できない難病も多く存在します。
そしてこれからは人間と同様に動物にも高齢化の波が押し寄せてきます。
その中で「生命力」を引き出すカイロプラクティックは特定の「病気」や「症状」に捕らわれず「身体本来の機能を取り戻すこと」において大いなる貢献を期待できる手技だといえるでしょう。