カイロプラクティックの創始者であるＤＤパーマーは「なぜ人は生きているのか？」を現代医学とは別の視点で追求しました。
そこに見出した答えが「イネイト・インテリジェンス」（内在する叡智）の存在でした。
このイネイト・インテリジェンスはいかなる生物も生まれながらに持ち得る素晴らしい知能であり、 この知能によって私たちは身体を治す力である「自然治癒力」や、重力やさまざまな気候や土地、化学物質等に適応する力である 「環境適応力」といった力、いわば「生命力」を得ています。
そしてこの知能は生命が誕生してから死に至るまで絶えず働いており我々を守っています。

ここで最も重要なことはこのイネイト・インテリジェンスは体外には存在せず、体内に存在するということです。
これが内在する叡智（叡智とは卓越した能力を意味します）といわれる所以です。
　 ＊Innate Intelligence(イネイト・インテリジェンス)　イネイト＝内在する、生得の　インテリジェンス＝叡智

この考えは現代医学の基となる機械論（物質的な存在を基とする理論）とは異なる生気論（非物質的な存在を基とする理論）から成り立っており、 イネイト・インテリジェンスという非物質的な存在が地球の自然環境を普遍的な法則で維持している事を意味し、 この知能の存在によって地球も生きている事を意味しています。
そして人間も自然から発生した存在であり、この知能によって「生命」を維持しています。

この考えを基にカイロプラクティックでは神経の集まる背骨に注目しました。
人間も含め全ての脊椎動物において生命力は脳を介し脊髄、そして末梢神経を経由して身体の全ての組織、器官、細胞へと流れています。
この脳と脊髄は脊椎動物にとって最も大切なものであり頭蓋骨と背骨（脊椎）によって保護されています。

この神経が背骨上において伝達妨害を受けてしまうと、脳から伝わる生命力が正しく身体全体に行き届かなくなり、「身心の不調」や「機能低下」を引き起こすことがあります。

この状態をカイロプラクティックではサブラクセーションと呼びます。
このサブラクセーションは現代医学においては特定できず、我々自身もほとんど気付かないものです。

我々が日々抱える「症状」や「病気」の原因は様々であり、サブラクセーションが直接もしくは間接的な原因となるケースもありますが、そうでないケースもあります。

カイロプラクティックは現代医学の様に特定の「病気」や「症状」の治療を目的とするのではなく、 あくまでもイネイト・インテリジェンスから生み出される「生命力」を最大限に活かすことを目的とします。
その目的の為に背骨（脊椎）からサブラクセーションを見つけそれを分析し、手によって調整をすることにより神経伝達の妨害を取り除き生命力の流れを円滑にします。

カイロプラクティックの創始者、ＤＤパーマー（Daniel David Palmer）の定義した原理、原則を継承し、実践する「本家の流派」がストレートカイロプラクティックです。

ストレート（Straight）とは「純粋な」「まっすぐな」を意味します。本来、カイロプラクティックは一つでしたが、 創始者が提唱したカイロプラクティックはその後２つに割れてしまいました。
大きくストレート派とミキサー派の２つに区分することができます。

※ミキサーカイロプラクティックはいわゆる一般的なカイロプラクティックを指します。
ミキサーの目的は特定の「病気」や「症状」の治療と緩和であり、その目的の為にマッサージや理学療法等の様々な療法と混合する（ミックスする）ことからミキサーと呼ばれています。 現在では発祥の地アメリカで90％、日本では、街で見かけるカイロプラクティックの99％がミキサーカイロプラクティックといって過言ではありません。